DvdStyler改造講座(1)

-山上有人の研究部屋-

DvdStylerのテンプレートやボタンの改造方法を説明して、
自作してもらう事を目標としたページです。

このページではメニューの作り方と用語の説明をしています。

【基礎講座】 取り敢えずメニューを作ってみよう

メニューや用語についての解説を作りながら覚えましょう。

1.メニューの必要性

メニューの目的は何かを選択する事です。
主なものと言えばタイトルセット、タイトル、チャプターのジャンプ先になります。
この他に字幕、音楽、アングル等もありましたね。
検索をするとメニューなしでDVDを作る事を薦める人がいますが、基本的にはメニューは必要です。
メニューが無いと言う事は選択出来ない事ですから、
2時間近くの動画を一々最初から見なければならなくなるので大変迷惑な(面倒な)事ですね。
10分程度の動画を一枚のDVDにするのなら話は別ですが。

2.タイトルとタイトルセット

タイトルとは動画のファイルと思って構いません。タイトルセットはそのグループですね。
普通はタイトルセットが一つなのですが、複数にする場合もあります。
例えば2本の映画を排他的に管理する場合等です。
この場合のみVMGMと言う管理ブロックが必要となり、
VMGMメニューが特別の意味を持つ事になるのですが、
まあ普通は特に意識する必要はありません。
(昔のDvdStylerではVMGMは必須ではありませんでした。)
タイトルセットが一つの場合は最初に表示されるトップメニューと考えて構わないと思います。

3.チャプター

チャプターはタイトル内のジャンプ(スキップ)ポイントの事で、
DvdStylerでは5分または10分で自動的に付けて貰えます。
拘るのなら自分で指定した方が区切りの良い場所になるのでお薦めですが、
かなり手間が掛かるのでヤル人は少ないのでしょうね。
自分で指定する場合は勿論ですが自動で物理的に指定した場合も、
タイトルの最後(ボトム)にはチャプターが設定される訳ではないので、
ボタンを押してスキップさせても次のタイトルには飛びません。
どうしても次のタイトルには飛ばせたい場合は、
終了ギリギリに自分でチャプターを設定して動画を終了させる必要が有ります。

訂正(2019/01/14):
DvdStyler3.0.4には自動的にタイトルの最後にキャプチャーを追加する機能があると指摘されました。
調べてみた所、私が見落としていただけで、機能として存在していたので説明を追加します。
構成の設定を開くと下の画面になります。

この画面の概定のチャプター長の所のAdd chapter at title endのチェックを入れると、
タイトルの最後にチャプターが追加されます。(終了1秒前の様です。)

使ってみた所、問題なく使用できるようなので、皆様もご利用下さい。
ただし時間計算の誤差の関係でズレる可能性がありますので注意して下さい。

4.メニュー作成に必要なもの

DvdStylerのオーサリング(DVDに書き込める形式に変換する事)の説明なので、
勿論DvdStylerは必要なのですが、使用するソフトウェアとしては、
他にライティング(DVDに焼く)ソフトが必要になります。
後は素材となる動画が在ればオーサリングまでは可能ですが、
DVDに焼くにはDVDのメディア(DVD-RやDVD-RW等)は必要ですね。

5.まずテンプレートを使ってみましょう

素材となる編集済み動画(2時間程度のもの)は用意してあるとして、
さっそくDvdStylerを起動してみましょう。
これが起動直後の画面です。

この画面で注意するのは中央にあるこの部分だけです。

映像形式は日本の放送の形式であるNTSCでなければ、
DVDプレーヤーやテレビで見ることができません。
横縦比は普通は16:9なのでチェックしておいて下さい。
音声形式はAC3が標準形式です。
これらを確認したらOKで次に進んでください。
テンプレートの選択画面になります。

最新版の3.0.4であればテンプレートによるバグを考える必要は無いと思います。
好きなテンプレートを選んでOKで次に進んで下さい。

テンプレートを読み込んだ場合の基本画面がこれです。
メニューのイメージが右上で、ファイルの構成が下部になります。
左はツールボックスになっていて、
左上のボタンとその下のサンプル表示で作業をします。
テンプレートを使う場合は最初から2つのメニューが作成され、
足りなくなると自動的に新しいメニューが追加される仕組みになっています。
メニューを確認する場合には左下の縮小版メニューをクリックすると切り替わります。

では早速、映像(動画)を取り込んでみましょう。
左端のファイルブラウザーをクリックして、
映像(動画)の入ったフォルダーを選択すると次の画面になります。

中央に表示されているサムネイル(縮小画像)をドラッグ&ドロップで、
下のメニューのサムネイルの横に入れると自動的に読み込みます。
読み込んだのが次の画像です。

後はディスクタイトルと書いてある部分を右クリックして、
プロパティでタイトルを変更すればオーサリングの準備は一応完了です。
細かな設定は後で説明するとして、流れを優先して次に進みます。

オーサリングは左上のボタンで行ないます。

赤い円盤(DVDのメディアでしょうか)をクリックすると、
オーサリングの選択画面になります。

生成のみ、ISOの作成、DVDの書き込みの3つから、好きなものをえらべます。
今回はあくまでも説明なので、生成(オーサリング)のみで行いますが、
ImgBurnを導入していればデータを渡して自動で焼いてもらえるはずです。
私はチェックをする為に自動書き込みを使わないので保障は出来ませんが(笑)。

ここで開始ボタンを押すとオーサリングが始まり、
メッセージを表示する次の画面が現れます。

後は終了するのを待つだけですが、かなりの時間が掛かるので忍耐が必要になります。
特にVOB(mpeg2)以外のファイルだと、
変換する時間も必要になるので5~6時間になる事もよくあります。
オーサリングが無事に終了するとDVDと同じ構成のフォルダが作成されます。
そのフォルダの直下のVIDEO_TSフォルダ内のVIDEO_TS.IFOと言うファイルを、
動画のプレーヤーにドラッグ&ドロップするとDVDと同じ様に見る事ができます。

ちなみにこの例の結果は次の様になりました。
VMGMメニュー(トップメニュー)はこうなりました。

タイトルメニューはこうなりました。

これで内容に問題が無く、(DVD-Rの場合)サイズが3.5ギガより小さければ、
後はImgBurn等のライティングソフトでDVDに焼けば完成です。
これが最小限(最低限)のDVDの制作工程になります。

ただし前述の通り設定すべき事は残っているので、それを説明します。
映像(動画)を取り込んだら右クリックでタイトルのプロパティを開いて下さい。
タイトルのプロパティ画面は次の様になっています。

先ずチェックするのはポストコマンドです。
デフォルトでは呼び出したメニューに戻る事になっているので、
必要が有れば次のタイトルに繋ぐ(ジャンプする)ように変更します。
次に行なうのがチャプター位置の修正で、
前述の様に機械的な時間での区切りから、
論理的な物語の場面での区切りに変更すると見易くなります。
プレーヤーソフト等で確認して、チャプター位置の所に時間を追加するのですが、
どうしても計算誤差(時計のズレ)が発生します。
何度か調整してみるしかないのですが、面倒なら諦めるしかありませんね。
(経験上"Avidemux "の時計が一番正確だと思います。)

6.自分でメニューを作ってみましょう

DvdStylerの使い方とDVDの制作工程が解った所で、
簡単なメニューを作ってみましょう。
今回は架空の猫のミャオが家に来てから1才の誕生日までの、
3本の記録動画あるとして話を進めます。
まずDvdStylerを起動してテンプレートの選択までは同じですが、
この画面でテンプレートを使わないボタンを押すと、
テンプレート無しの基本画面になります。

まずお好みの背景を設定します。左端の背景画像のタブを選択して、
リストから選びましょう。

次にオブジェクトでタイトルや写真を貼り付けます。
右クリックのメニューの追加でオブジェクトが選択できます。
タイトルはテキストオブジェクト、写真(画像)はフレーム枠オブジェクトで追加しました。

後はタイトル(動画)を選択するボタンを追加すればメニューの完成です。
左側のボタンのタブを選択して、お好きなボタンを追加して下さい。

今回は映像(動画)が無いので取り込めないのでココまでですが、
実際にはボタンのプロパティでジャンプ先にタイトルを指定して終了です。
タイトルのチャプターの調整もこのタイミングで行なって下さい。
音楽を付けたい場合はメニューのプロパティの音声に指定して、
ループにチェックを入れて下さい。

この後はオーサリングをする事になるので、
作業的にはテンプレートを使う場合と同じなので省略します。

7.まとめ

テンプレートを使う場合と自分でメニューを作成する場合の両方を説明し、
その差を見て貰いましたが如何でしたか。
手間の割には出来上がりに差があると思います。
さほど難しい作業でもないので(是非)挑戦してみて下さい。

8.おまけ

メニューには動画を指定して動くメニューを作る事も可能です。
上の例だと動画の一部を指定して猫がグリグリ動くものですね。
他にもコマンドによる制御等の色々な機能があるので是非お試し下さい。
検索すれば色々な例を見つけられると思います。

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